無料オファーが失敗となるポイント

先日、あなたのお客さんの心を掴むために
無料のプレゼントを用意することについてお伝えしました。
前回の記事はコチラ

無料プレゼントをすることであなたにも
十分メリットがあることは、少し理解していただけたと思います。

そこで無料プレゼント、つまりビジネス側からみると
無料オファーが失敗となってしまうポイントを説明します。

そのオファーは本当にお客さんが欲しいもの?

どんなものを無料オファーにするか、これはとても重要です。
高いもの、価値あるものならいい、というわけではありません。

「あなたが来て欲しいお客さんが欲しいもの」

でなくてはいけんませんよね。

 

でも現実にはこんな?な例があります。

 

車の販売店で新車の試乗を行っている所は多いですが、
なかなか来店数が増えません。

そこで、試乗してくれたお客さんに「すき焼き用松坂牛」を
プレゼントとして用意しました。
松坂牛を食べる人は新車を買ってくれるお客さんなのでしょうか?

そうとは限りませんよね。
むしろ松坂牛をもらえるのなら、私だって試乗しちゃいます。

でも車は買いません。だって必要ありませんから。
こういうプレゼントが
「以前やったけど効果がなかった」という感想につながるのです。

誰もが知っているあの会社の大失敗

でも、安心してください。

こういう無料オファーの間違いをするのはあなただけではありません。
世界で有名なあの企業だって同じ様な事をやってしまっています。

 

2014年、Apple社からバージョンアップした
iPhone6とiWatch(通称Apple watch)が発売されました。

この購入者に超大物ロックバンドU2が新作アルバムをプレゼント、
ituneユーザ全員に配布しました。

 

と言うと聞こえがいいのですが、
U2を知らない若者世代や興味がない人からすれば、こんなの不要。

 

ところが、
アルバムは購入時に既にダウンロードされているため、その分だけメモリーを使用します。

さらに悪いことに、このアルバムは削除することができませんでした。
(実際には削除するためには有料サービスに入ることが条件)

 

つまり一部のお客さんからすれば、メモリーを使うだけの邪魔な曲が
入っていて、迷惑でしかなかったのです。

 

よく考えれば理解できますよね。

新しいiPhoneまたはiWatchを欲しい人がU2を好きとは限りませんよね。
お客さんが喜ぶだろうと企画したはずが、不満と苦情が膨らみ、
ついにはApple社もこのアルバムを削除する方法を提示することになりました。
そもそも、このキャンペーンのために支払った金額が、
ニューヨークタイムズによると、なんと107億円!!!
お客さんのために、と思い大金をかけたプレゼントが、
まさかお客さんの不満だけでなく、不信感も生んでしまうとは
想像しなかったことでしょうね。
このように、お客さんのためと思いつつ、
自分の都合で全くお客さんに役立たない価値を提供すると
「持ち出しばかりで赤字になってしまった」という感想になるのです。

 

あなたのその無料オファーは
本当にお客さんのことを考えていますか?

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