買ってよかった、ありがとうと言われたことはありますか?

あなたはお客さんから「あなたから買ってよかった、ありがとう」
と言われたことはありますか?
あなたの商品やサービスを薦めてよかった、と思ったことはありますか?

「買ってよかった、ありがとう」はこうやって生まれる

商品を買って「ありがとう」はごく普通に使うかもしれません。
でも、心の底から「ありがとう」と感じる時はありますか?

こんなテニスショップの店員さんの例があります。

お店にテニスラケットを買いに来たお客さんがいます。

するとテニスが大好きな店員さんはお客さんにいろいろ尋ねます。

週に何回ぐらいテニスをするのか?
テニス歴はどのぐらいなのか?
シングルスが多いのか、ダブルスが多いのか?
得意なショットは何か?
苦手なショットはあるのか?
力は強いのか弱いのか

これらを自分の経験や失敗を話しながら、巧にお客さんに聞いていきます。

お客さんの中には、有名人が使っているようなラケットや
今、流行のものなどちょっと高価なラケットを買おうかと
考えてきているひともいます。

しかし、店員さんはお客さんにいろいろと聞いた上で
薦めるのは、それほど高くない商品なのです。

そしてお客さんにこう伝えるのです。
「このラケットでしたら、あなたの一番の右腕になりますよ。
今まで決まらなかったショットが決まるようになり、
取れなかったボールが取れるようになりますよ。
試合に勝てるようになるかもしれませんね」

エースが取れるようになったり、苦手なショットがなくなったりする…?
そんなことを言われると、思わずその姿を想像してしまいませんか?

お客さんは、その未来の姿を想像してワクワクして楽しくなる、
そんな気持ちでラケットを購入していきます。
心の底から「あなたから買ってよかった、ありがとう」と言いながら。

お客さんの「ありがとう」が生むマーケティングとは

経験者ならご存知かもしれませんが、テニスのラケットというのは、
一定の期間が経つと真ん中の網の部分(ガット)の張り替えが
必要になります。

このガットが緩んだり、切れたりするからですね。

つまり一度購入したお店で心の底から「ありがとう」の経験をすると
またお店を訪れる確率がとても高くなるのです。

そして店員さんは知っています。

一度、そんな経験をしたお客さんがまた来てくれることを。

もちろんお店にはウェアや靴、ボール、その他の小物など多くの商品があり、
それらをお客さんが気持ちよく買ってくれることもわかっているのです。

お客さんは、新しいラケットが欲しくて買いにきただけなのに
そこで未来の自分の素敵な姿を想像させてくれたことに
この上ない満足を感じているのです。

自分の想像を超えた喜びや満足、充実感を得た時の
心の高揚は、なかなか忘れるものではありませんよね。

あなたも何処かで似たような経験をしているのではないでしょうか?

それはお店の人にとっては何てことはない、日常の1コマかもしれませんが
お客さんにとっては大切な1ページとなりますよね。

この1ページを持てた時、お客さんはあなたのお店の
本当のファンとなり、大切な顧客となるのです。

 

あなたは「あなたから買ってよかった、ありがとう」のために
どんな1コマが用意できますか?

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