エリアマーケティングで成功させるコツと秘訣 事例紹介

エリアマーケティング、そのまま訳すと地域マーケティングですが、地域に根ざした販売戦略という とイメージが湧くのではないでしょうか?

地域の販売戦略というと、少し前まででしたら商店街があって地元に根ざし、地域の特性を生かすこ とで多くのビジネスは成功していきました。

しかし、ここ数年のインターネットの普及により「ビジネスにエリアなどない!」と考える人も増えてきました。確かに今までならそこに行かなくては購入することができなかった商品が、ネットによってクリック1つで手元に届くような時代です。

「お取り寄せ」なんて言葉が頻繁に使われるようになり、人気の商品では数ヶ月待つことも当たり前です。

しかしエリアマーケティングが不要というわけではありません。むしろネットで何でもできるからこそ、エリアマーケティングが必要なのです。

今回は、エリアマーケティングで成功させるコツを事例を挙げながらお伝えしますね。

大手だってエリアマーケティング

エリアマーケティングは大手企業ですら行っています。いえ、むしろ大手だからこそ、きちんと戦略を練っていかないと、大きく失敗しかねません。その実例をまずは紹介しますね。

その1、大手企業によるエリアマーケティング

大手企業によるエリアマーケティングで有名なのは、コンビニで大活躍のおでんです。おでんというと寒い季節の販売を想像しますが、多くの店舗では8月のお盆過ぎから3月ぐらいまでという一年の半分以上も取り扱っています。

一部の店舗では一年中販売している店舗もあるぐらい、需要が大きい商品だそうです。

このおでん、実は地域によって味が大きく異なるのはご存知でしょうか?

例えばダシを変えることでおでんのつゆの味を地域ごとに分けているのです。確かに関東と関西ではダシの文化が全く異なりますから、美味しいと感じる味は地域によって違いはありますよね。

他にも、おでんを買うと一般的には薬味としてからしが付きますが、これも地域によってからしみそや梅みそ、だし粉など工夫されていますし、おでんのたねもご当地メニューを用意していたり地域の特色を盛りこんでいるのです。

同じようにダシを変えているのがカップうどんです。うどんやそばも地域により味の差が大きい食べ物ですよね。これをしっかりと取り入れているのです。カップうどんの場合、どこで販売してもわかるように、パッケージの表現を少し変えることで味の違いがわかるようにしているものもあります。

また身近なところでエリアマーケティングで大成功を収めているのが、お菓子です。今やどこの地域に行っても、大手菓子メーカーの定番商品を地域限定としたお菓子が販売されています。

旅行などで出かけた際に、こういったお菓子をお土産に購入したこと、または購入している人を見かけるのではないでしょうか?

発売当初はメロンやぶどうなど地域で特産品といわれる果実が主流でしたが、最近では特徴を生かすべく、わさびや柚子こしょう、ずんだや明太子というように名産品をお菓子にすることでさらに好評を得ているのです。

これも地域の特徴を生かした、マーケティングにより大成功を収めている一例です。

このように大手ですらエリアマーケティングを重視し、しっかりと特色を生かすことで大きな成功を挙げているのです。

その2、視点をずらしたエリアマーケティング

次に挙げる例はやはり大手ではありますが、今まで考えてきたエリアとは違います。エリアマーケティングというと地域だけ絞った、と捉えがちですが、それだけではありません。

各年齢をエリアと見てマーケティングに成功した例もあります。その代表的な例が化粧品の年代別によるラインナップです。

男性の方はご存知ない方もいらっしゃるかもしれませんが、いわゆる化粧品は年齢によって変えています。どこまで細分化するかは個人差も大きくありますが、20代の頃に使っていたものをそのまま愛用している人は、それほど多くないのです。

そこで、例えば20代の化粧品、30代の化粧品、40代の化粧品、50代の化粧品と区別されてあると自分の年齢に合わせたものを購入しようと思うようになりますよね。これが年齢によるエリアマーケティングなのです。

こんな視点のずらし方もあります。デパートというと万人が訪れる場所と思いがちですが、この常識を変えたのが新宿の京王デパートです。京王デパートはシニア層に特化したデパートして近年メディアにもよく取り上げられるようになりました。

洋服や雑貨などをシニアに合わせたものを豊富に取り扱うようにするだけでなく、店員も同様の年齢層を増やしたのです。これにより、年齢層の需要をぐっと引き寄せたのは言うまでもありません。

エリアというとついつい、場所だけに思い込みがちですがこんな方法もあるのですね。

小さな会社・個人だからこそエリアマーケティング

ここまで大手企業によるエリアマーケティングをお伝えしましたが、私たち小さな会社・個人事業だからこそ知って欲しいエリアマーケティングがあります。

地域に密着して成功した例をいくつか挙げてみますね。

東京、大田区にダイシン百貨店というデパートがあります。デパートというと華やかなイメージですがこのダイシン百貨店はどちらかというと昭和の風情を残した建物です。

お客さんの半数以上が高齢者というダイシン百貨店は、地域密着型百貨店として大手にはできないサービスとして商品の配達はもちろんのこと、百貨店までの送迎バスや出前弁当のお届け、要望があれば1点でも商品を取り扱うなど、半径500m県内のシェア100%を目標に工夫をこらしているのです。

こういったことによりリピータを増やし、また地域に根ざした展開をすることで成功しているのです。

あなたの商品・サービスはどのようにしたら、地域に密着することができるのでしょうか?

あなたのビジネスが今すぐ世界一、日本一になるには難しいかもしれません。でも県内なら、市内なら、町内なら、さらにいうなら半径100mの範囲なら1位になれるのではないでしょうか?

エリアマーケティングとは、地域に密着することでお客さんの気持ちに寄り添え、お客さんの悩みも流行もわかる、とても重要なマーケティングなのです。

しっかりとエリアマーケティングを行うことであなたのビジネスは街の1番になっていくのです。

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